ニカク工務店の建築技術

能楽舞台の建築

能楽の舞台建築について

能楽とは、室町時代より600年以上演じ継がれてきた日本を代表する舞台芸術のことです。
能・狂言の舞台はもともと屋外に作られており、現在のように舞台と観客席がひとつの建物の中に入った「能楽堂」という形になったのは明治以降のことです。
能は本来どこでも上演が可能ですが、演目によっては本格的な舞台が理想とされることもあります。
能舞台は、客席に向かって大きく斜め前に張り出した形になった独特なもので、見所(観客席)の位置によって、「正面」や「中正面」「脇正面」などのブロックに分かれています。

全体は「本舞台」「地謡座」「後座(横板)」「橋掛り」の大きく四つの部分からできています。

舞台施工をする上での注意

演者が舞う舞台は隅々まで美しさが求められます。その中でも木材選びは大変重要で、無節で板目、色合いのそろった確かな品質のものを厳選し、選び抜く必要があります。
僅か数ミリのヤニ壺や傷があるものは使用せず、手の脂がつくだけでダメージとなりうるため、施工には徹底管理をし、美しい仕上がりを目指します。
また、目付柱は太く大面取りを施し、舞台板幅はできるだけ大きく、框は柱の芯あたりで納めるようにし、全体のバランスを考えて施工します。

地下室施工のポイント